『アフターダーク』

『アフターダーク』読了。【☆☆☆☆】

村上春樹氏の長編。「多崎つくる・・・」を読んで久しぶりに村上作品を読んでみたくなって、まだ未読の本を借りてみた。

真夜中から夜が明けるまでのある若い女性のお話。具体的には書かれていないけど新宿の歌舞伎町あたりのファミレスから物語は始まる。

「多崎つくる・・・」はある意味わかりやすい展開ではあったものの、こちらは実在と虚構が織り交ぜて語られる村上節で読者の視点は不安定であり、ジャンプもあってなかなか個人的には面白く読めた。

現代社会に対するナニかについて、声高に主張していないけど、でも読後にじんわりと伝わってくる気がしました。

イマの村上春樹に求められている小説ではないかもしれませんが、個人的には「１Ｑ８４」や「多崎つくる・・・」もよかったけど、こちらも好きな本でした。