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Posted by watari - 2014.03.23,Sun
『第六大陸(上・下)』読了。【☆☆☆】

小川一水氏作品。

「天冥の標」を続けて読んでいたのですが、続巻が図書館での予約満タンでちょっと休憩。他の作品を読んでみようかなと、星雲賞日本長編部門で受賞したこの作品を借りてみた。

表紙の絵がちょっと漫画チックで電車の中で読んでいるとオッサンには恥ずかしい感じ。

作品名の第六大陸とは、ユーラシア大陸・アフリカ大陸・北アメリカ大陸・南アメリカ大陸・オーストラリア大陸に続く月を大陸と見立てて第六大陸として日本の企業が開発していく物語。ちなみに南極大陸が6個目で第7大陸じゃないのかな?

星雲賞ということで期待してたのだけど、ちょっと幼い感じで物足りない。緻密な話で驚かせてくれた「天冥の標」とは全然違う雰囲気。同じ作家とは思えないわけで、これもこの作家の特徴なのかもしれない。

ちなみになにが引っ掛かるかと言えば、小説の中に出てくるロケットや宇宙の話はしっかりとしたハードSFなんだけど、そこまで行くための動機付けが納得しにくい展開。

ストーリーの展開は非常に楽観的、楽天的でありながら、その中で強い悪意が物語の推進となり、それがまたあまり理由がないのに呆気なく解決してしまう。アンバランス。

またしても物語をマッドと天才が引っかきまわしていて、それが私にはヒジョーに気持ちが悪い。でも、気持ち良く感じる人もいるみたい(Amazonレビューとか)なんで、世の中には需要はあるんだなぁ。

ところで、なんで宇宙関連の小説では、マッドか天才が多く出てきて、こんな気持ち悪い感じなんだろう、と不思議に思ったんですが、黎明期のロケット開発者であるウェルナー・フォン・ブラウンみたいな人物が、社会的な要請(戦争や冷戦対立)などの動機付けよりも、なにしろロケットを飛ばしたい、という歴史的な事実?からインスパイアされて、こーいう本が書かれているためかもと思ったりして。
それにしても、ラストの方で突然出てきたサクラダファミリアもどき?はいるのかなぁ。


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