『こう戦えば勝てた』

『こう戦えば勝てた』読了。【☆☆☆☆】

「ローマ人の物語」や「田原坂」を読んでいたら、なにか戦記モノが読みたくなってきてしまって、ブックオフにて発見。買ってしまいました。

古今東西、古代ローマ時代のハンニバルからワーテルローの戦い、旅順攻略の乃木希典など会戦や攻略戦など、表題とおりの「こう戦えば勝てた」とか「こうやっていれば負けなかった」など、「歴史のＩｆ」を全面に出している作品です。

戦術面の表現は、ところどころに展開した部隊の模式図があるのですが、ほとんどが文章の表現で若干理解しにくいところもあったりしましたが、それなりに面白かったです。

後世の空想家は無責任にあとからあーだこーだと言い立てますが、きっと当事者には当事者なりの状況や雰囲気があった為、その結果につながったのでしょう。
ですが、その戦争の結果によって歴史の転換点になった場合などは、勝ち負けがひっくり返った場合にはどのようになっただろうとは空想してしまいます。

人間は飽きることなく戦争を続けていますが、勝敗をわけるのはいつの時代にも技術の革新とトップの判断。戦争は無い方が良いに決まっていますが、間違いなく人間の人間らしさの最も強く出てくる場だなぁとあらためて思ってしまいました。