『プラントハンター』

『プラントハンター』読了。【☆☆☆☆】

嫁さんが図書館でもらってきたリサイクル本。
さすが目が利きます。確かに私が好きな本でした。

聞きなれない「プラントハンター」というのは、ヨーロッパを中心に活躍した文字通り「植物の狩人」のこと。大航海時代に生まれた各地の有用な植物を国に持ち帰るための冒険家のことです。

ヨーロッパ、特にイギリスは現在では園芸の盛んな国として有名ですが、もともとは植物資源の乏しい国だったそうです。そのため、国民が美しい花や有用な植物に対し憧れがあり、そのためプラントハンターという職業が成立したそうです。

ですが、プラントハンターは名前を残すような人が少なく名も無い人々により植物の移送がおこなわれたとのことでした。特に船によって植物を移送することは困難だったようで、ウォーレン育成箱が出てくるまでなかなか生きたままの植物を移送することは難しかったようです。

日本は古来から植物資源のたくさんある国としてヨーロッパを中心に輸出をしてきたようです。特にユリやノイバラは、ヨーロッパの園芸に与えた影響は大きいそうです。

以前、鎌倉に住んでいたころに目の前で咲いていたヤマユリはヨーロッパに輸出されたときは衝撃を与えたとのこと。確かに姿が美しく、また香りも良いですからね。

今年はヤマユリが自宅前で見ることはできませんが、そろそろどこかに見に行きたいものです。でも、あれは夜になると香りが強くなるからなぁ。ちょっと人を狂わせるような官能的な香りでした。引っ越して、それが非常に残念。