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Posted by watari - 2014.01.11,Sat
『伊藤計劃映画時評集1 Running Pictures』読了。【☆☆☆☆☆】

年明け早々、一発目は伊藤計劃。
といっても小説は悲しいことに読み切ってしまったため、他の作品に手を付け始めた。

この本は、氏が自身のHPのひとつのコーナーとして作っていた映画についての文章をまとめたもの。あとがきにもあったけど、きっと氏が御存命であれば、映画に対する圧倒的な愛と、ちょっとした憎しみが綯い交ぜになったこの文章を書籍化することはなかっただろうと思う。


ちなみに評論されている映画は50弱。

さらにちなみに私が観たことのある作品はゼロ!!98年から00年の超有名どころの映画(たとえばプライベートライアンとか、ディープインパクトとか、アルマゲドンとか)が評論されているけれど、私はテレビでも観たことがない。

なぜ映画見ないの?と言われるとあまり自覚的ではないけれど観ることを避けているのかも?
私は生粋の活字中毒者なので文章で書かれた物語の信奉者であり、映画はそれをブチ壊すのが殆どなのだから。もちろん良い映画があるってこともわかっているのですけどね。

氏の文章については、小説とは異なり自分のHPに書かれる文章ということで、あえて言葉は軽く、でも内容に対する洞察は鋭い。なんとも痺れるような言葉があります。この洞察力はどうやって得たのだろうと思う。映画オタクだから、ということではないハズだ。

特に自身の立ち位置を明確にして、私はココにいる。だからこの映画が良いと宣言していることが気持ちが良い。

あともうひとつ感じたのは、映画で泣くということは感動しているわけではなく、それは映画システムとして作られているためだということ。映画を泣く商品として設計してあるのだから、当たり前でそれは感動とは違うのだというのです。なるほどと思います。確かにその通り。

泣いたことで、その映画に感動した!!と言う観客に対しても、観客の猛烈な怠惰を感じると氏は書いています。氏曰く「世界から感動を見つけ出す努力をしていない。世界は感動で満ちている」と強く書いています。

エヴァなどに代表されるような、あえて作ったような孤立や孤独で心を動かされてしまう観客に対しても、その怠惰さを力説しています。

そのなかでも映画は異世界を作り出すことのできる表現分野でそれが素晴らしいと。
最悪で最低な凡作だけどココが見どころ!!というような映画もあったりするわけだけど、その言葉だけでもちょっと観たくなる。

最後にこの評論を読んで、私が観たくなった映画についてを書いておこう。
・プライベートライアン
・トゥルーマンショー
・アイアンジャイアント
・人狼・JIN-ROH
・グラディエーター
・ガメラ3
・金融腐蝕列島 呪縛
・マトリックス
・ワイルドワイルドウエスト

続刊もあるので次はそちらを読もう。
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