『幕末』

『幕末』読了。【☆☆☆☆☆】

『新撰組血風録』に続いて司馬遼太郎作品の幕末モノ。
そのままのタイトルだけど。

内容的には幕末に連続して起こった暗殺についての短編集。「桜田門外の変」とか知っている話もあるんだけど、ほとんどは知らないような暗殺ばかりで名調子に乗って読みきれて面白かった。

ちなみにあとがきに司馬氏がいわく「暗殺は否定すべきであるが、幕末史は、かれら暗殺者群によって暗い華やかさをそえることは否定できない」という記述があったんだけど確かにそのとおりだなと思いました。こんなにたくさん暗殺があったら世も末だと思ってしまう。いまのイラクとかイスラエル周辺地域とかはこんな時代の雰囲気なのかもしれない。