ゆっくりでも止まらなければけっこう進む
Posted by watari - 2007.08.24,Fri
『磯採集ガイドブック―死滅回遊魚を求めて』 読了。 【☆☆☆☆☆】
『鬼才』荒俣宏氏と、その弟である写真家荒俣幸男氏とさとう俊氏による共著。
パラパラめくってみると普通の魚図鑑のようですが、紹介されているのは殆ど磯や漁港で採集された幼魚。
私にとって身近な魚であるスズキやメバルも私の知っている姿とは全く違うのです。
2センチとか3センチのころですから、メダカよりも小さい頃の魚たちの姿はとてもフシギで可愛らしい。
ちなみにこのページの
右下の写真が2センチのスズキ。
このページの左上は
4センチのブリ。
右下は5センチのシイラです。
もう私の知っているのとは全然違う魚です。
こんなのが19目430種載っているのです。
写真に付いている各氏によるコメントも非常に読み応えがあり、それぞれの幼魚に対しての強い熱意と愛情を感じました。この本は本来の使い方である磯採集のバイブルとして使ったり、枕元に置いて寝る前に眺めたりするべき本です。ちなみに私は図書館で借りてきてしまいましたが、3500円で買っても惜しくない本でした。
魚類は地球上の生物の中でもとても異質で綺麗で見ていても飽きません。
私も三浦や伊豆の磯場でタイドプールを覗き込んでみたいと思ってしまいました。
ちなみに死滅回遊魚というのは本来回遊性を持たない魚が、黒潮にのって伊豆や三浦の海にやってきてしまい、夏場の高水温期は生き延びられるが冬になると死滅してしまう魚のことをいいます。つまりこの副題である「死滅回遊魚を求めて」というのは、あとがきにもあるように『やがて冬に死んでしまう南の魚があるかぎり、1匹でも多く救ってやるために南へ西へ。』という意味合いももっているようです。
熱意に溢れた熱い本でした。
読んでいて非常に楽しかったです。
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