ゆっくりでも止まらなければけっこう進む
Posted by watari - 2009.12.26,Sat
『膚の下』読了。【☆☆☆☆☆】
09年読了本でラストにしてベスト、だと思う。
神林氏の本は中学・高校時代に読みまくっていた作家。
最近は大作が多くて作品数は少なくなっているけど、昔と変わらぬテーマで小説を書いてくれているということがまず嬉しい。第1頁目にはこの物語の全てを現す言葉があります。
「われらはおまえたちを創った。おまえたちはなにを創るのか」
今回の作品も完全なるSFながらも「人とは何か?人間・動物・自然・神・運命とは何か?」について、神林調で小気味良く軽快に書かれています。
それにしてもアートルーパーの慧慈が思いついた地球を救う策には奇抜で意外。でも、それを無理なく繋ぐのはさすが。昨今の温暖化や自然保護に対しても風刺が効いています。
それにしても中学のころから読んでいる作家さんの本は、自分にテーマが染み付いているせいか非常に読みやすいうえに心が動きます。鳥肌をたてつつ読める本もそれほどない。一年の最後に良い本を読みました。
ちなみにこの本は『あなたの魂に安らぎあれ』『帝王の殻』につづく3部作の3作目。この2作を読んだのはずいぶん前ですので、もう一度読んでみようと思っています。
好きな物語の趣向は中学の頃から変わらないなぁ。三つ子の魂・・・ということなのかな。
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