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Posted by watari - 2013.10.26,Sat
    大雨の降る午前中、日本橋の三井記念美術館の『国宝「卯花墻」と桃山の名陶』展に行ってきました。

自宅から最寄駅は傘がいりますが、三越前駅からは外に出ることなく、美術館に行けるので大雨でも平気。三井記念美術館は今回初めて行きましたが、なかなか重厚な美術館。良い雰囲気ですね。それに大雨の影響か、空いてました。ゆっくりと見ることができました。

今回の美術館の目的は陶磁器。そして茶碗。
その桃山陶の志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部が展示されている、ということでもともと志野焼は好きだったので、志野焼の国宝とあれば一度は見てみたい、ということで行ってみたわけです。

志野焼は美濃地方独特の白土に長石釉が掛けられた焼き物ですが、釉が赤みを帯びたり、下絵が淡く滲み出たり、ととても日本的な美しさを持つ器だと思います。

  さて、本日のメイン。
国宝「卯花墻」。読み方は「うのはながき」。

銘の由来は図録によれば、釉景色を垣根に咲く卯の花にたとえてのこと。神社の鳥居みたいにも見えますよね、。大きさは茶碗なので手の平大。桃山時代の作なので約400年前に焼かれたモノ。ちなみに作家は不詳。腕の良い名も無き職人さんの作品なのかもしれません。

白に淡い茶が入り、口元は赤。ボディは貫入どころか大きなヒビが入ったり、ボコボコしていたり、イビツだったりして、陶器に興味のない人であれば「あ、けっこう割れてるから捨てよかな」となるかもしれないけれど、でも、私は見ていて、なんというかこの雰囲気にドキドキしてしまいました。

焼き物は土と火の芸術なので、偶然の産物であることが多いかと思うのですが、でも、この造形はなんなんでしょうねぇ。日本人はこーいうの不完全さが好きなんだと思うのです。不完全さの奥深くにある世界観というか。このあたり完全無比な表現を求めた西洋美術とは違うなぁ、と思うことが多いです。

他にも鼠志野も赤志野もこんなにたくさん見たには初めてだし、瀬戸黒の腰のズパッとした感じも初めて見れたし、織部はあの存在感も良いよなぁ。



でも、やっぱり志野焼のあの淡い白色が良かった。
銘広沢とか銘羽衣とか銘野辺の垣とか、国宝に勝るとも劣らず、って感じでした。
貰えるとするならば、銘羽衣を私は選ぶかも。

それにしても鬼板で書かれる絵なんて子どもでも描けそうなんですけど、あのデザインは日本人の郷愁を誘うというか、なんというか。あのシンプルさ。いいよなぁ。

私は滅多に図録買わないのですけど、今回は買ってしまいました。ちなみにはがきも4枚購入。

自宅で眺めていて楽しんでます。志野焼は長時間の焼成で出来るということで七輪陶芸では出来なそうですが、黒楽、赤楽ならば焼けるはず。いつの日か自分の気に入る雰囲気のものを作ってみたいものです。
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