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Posted by watari - 2013.03.23,Sat
『「当事者」の時代』読了。【☆☆☆☆】

佐々木俊尚氏の作品。
 
 
第1章の毎日新聞の記者時代の警察との夜回りについては非常に興味深い。警察と新聞というのは、奇妙な共同体を形成しているもんだとは知らなかった。こんなところは冤罪のベースになっているんじゃないかと感じる、
 
「夜回りと記者会見の2重性」については、いままでの新聞報道についての疑問点がなんとなくわかってきた。こんなところに日本人の特性が隠されているとは。ただし、この不況やネットによる一般人による情報発信でこの構図が崩れてきている、とのこと。
 
最近は警察も新聞もいろいろと問題が多いものね。
 
 
第2章は幻想の「市民」について。新聞記者と市民との関係性。プロ市民という言葉はネット上でたまに見かけるけど、ここに表題の「当事者」という言葉が重なってくる。
 
第3章以降から話題の広がり方が取りとめもなくなっている。
 
表題の「当事者」と関連があるため、なんとか本書に盛り込みたいという意識は感じる。内容も個別に読めばなるほどと思わせるところもある。ただ散漫になってしまっているようで残念。
 
ただこの部分でなんとか表現したかったのであろうことは、戦後日本の報道を支えた「マイノリティ憑依」について。殺される側、被害者側、差別される側の立場(マイノリティ)の立場にたって(憑依して)報道をおこなうということは良く見られる。確かに言われてみれば一般的だ。
 
文中にある「弱者に光を当て、われらの社会を逆照射せよ」という言葉。この言葉、考えてみれば非常に傲慢であり、強者であるハズのものが弱者に憑依するという非常に悪だくみであり、いま風な言葉で表現すれば、非常に上から目線的になる。
 
ただ震災報道を含め、一般の人間にはそれが不自然、不愉快に感じるようになった。この先の時代、「マイノリティ憑依」をベースとした報道には先に道はない。
 
このあたりのことを最終的に作者は言いたかったのであろう。
わかりやすい、とはとても言えないものの視点や解釈には納得できる部分がある。
 
ちなみに気になった点を抜き書き。
 
・マスメディアの大きな権力のひとつにアジェンダ設定機能がある。
 いわゆる「今日一日において、社会で最も重要なテーマは何か」を設定ができること。
 ここで取り上げられない出来事は世の中で無かったことになる。
 このアジェンダによって世論の設定はある程度固定化することができた。
 マスメディアと権力の共同体の国民をコントロールする力の源泉となる。
 
・マスメディアにとっての良い市民とは、何も主張せず権力に虐げられている幻想としての市民である。市民が、正義を主張し、国家を語るべきではないと考えている。
 
・戦後日本は「戦争を始めたのは、誰か騙されたから」と思いこんだ。マスメディアも市民も本来であれば戦争を望んでいた。でも、そのことは後ろめたいこととして隠蔽された。
 
・マスメディアは社会の矛盾を拡大して表現する。極少数を拡大して誇大報道する。
 
・メディアのマイノリティ憑依に日本社会は引きずり込まれ、政治や経済や社会やさまざまな部分が浸食されてきた。「少数派の意見を汲み取っていない」「少数派が取り残される」という言説のもとに、多くの改革や変化が叩き潰されてきた。この構造は終わらせなければいけない。なぜなら、メディアで語られる「少数派」「弱者」は本物の少数派や弱者ではなく、マイノリティ憑依されて乗っ取られた幻想の「少数派」「弱者」にすぎないからだ。
 
 
1冊の本として、散漫になってしまったのは仕方がないが、この視点でもう少し論点をまとめていただけたら良いと思う。また別の本も読んでみよう。
 
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