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Posted by watari - 2015.12.06,Sun
『がんと闘った科学者の記録』読了。【☆☆☆☆☆】

戸塚洋二著。立花隆編。

そろそろノーベル賞の受賞式です。

今回ノーベル物理学賞で『ニュートリノに質量があったことを証明』した梶田先生ですが、先輩研究者に戸塚先生という方がいました。カミオカンデにおけるニュートリノ研究で重要なリーダーであった方です。

08年に癌で亡くなってしまったのですが、生きていればノーベル賞は確実と言われていた方です。その戸塚さんは癌になったのち、自分のブログ「few more months」には癌の記録を残していたのですが、その膨大な記載を立花隆氏が一部抜粋して本の形態にしたとのこと。

立花氏も驚きをもって書かれていますが、科学者として自分の癌のサイズを見たり、進行具合や抗がん剤の副作用、そしてその効果についても自分の身体をもって確認していることが非常に驚きでした。その冷徹さは実験屋の矜持を見る気がします。悲しい性、業とも言うべきものかもしれません。

またカミオデカンデ周辺の植物についての興味も新鮮な驚き。目線が一般人と異なる点については面白味も感じました。また仏教に対しても強い関心が見られます。文中にある佐々木閑氏の本はいつか読んでみようと思ってます。

癌に掛かってしまった悔しさも感じられますが、その悔しさは日本や科学者として育ててくれたアメリカに貢献がこれ以上できないことの悔しさのようでした。

文中に自分が死んでいくときの身体的な状況、また死んだのちの見えたモノについて外部に報告することができないのは実験屋として非常に残念という言葉もありました。

最終的には脳腫瘍まで併発されて譫妄状態で意識を失うことがあっても、冷静にブログへの記録が続きます。意識障害は非常に不思議だという言葉があったり、頭が商売道具なのでちょっと参ったな、という文章もあります。もちろん自分自身を律して書いていたのであって、心中のことは伺うことはできません。

最後に亡くなる1ヶ月前の立花氏との対談が載っていますが、読み応えがありました。もう少し長生きしてもらいたかった方だと感じました。


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