『思い出そっくり』

『思い出そっくり』 読了。【☆☆☆☆】

地震で電車が止まった影響で昨日読み終えた本。
結局、JRは地震の影響で４時間も止まったみたい。震度４で徒歩巡回で線路の点検するというのは安心して良いのか、それともハタ迷惑なのか判断に迷うけど。迂回して失敗かと思ったけど結果的には大成功だった。メチャメチャ疲れたけど。

出久根さんの本は以前から好きで読んでたのだけど、この方の文章が好きです。江戸っ子調というか落語調というか特有のリズムがあって非常に読みやすい。読んでいて気分が良くなる文章です。

出久根さんが集団就職で古本屋さんに初めて勤めて１５年ほど働いたところは、ほぼ私の地元。もしかしたら私の祖母や母親の話す言葉や気質の雰囲気が似ていることも好きになった原因のひとつかもしれません。

この本は「佃島ふたり書房」で直木賞を受賞した後に出されたエッセイ集。
数年に渡って雑誌や新聞に投稿されたエッセイ（スーパーショートから数頁のものまで）がおさめてあります。出久根さんの本職である古本屋さんの話もたくさん出てくるのですが、やはり商売として考えると古本屋さんというのは大変そうです。私も古本屋さんに憧れがあったりしますが、出久根さんの文章を読む限り私にはやれなそうです。

最近じゃブックオフみたいな古本屋というよりリサイクル屋みたいなのが多いからな～。本の価値が判断できる昔ながらの古本屋さんというのは少なくなっていくのかもしれません。