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Posted by watari - 2014.12.13,Sat
『走ることについて語るときに僕の語ること』読了。【☆☆☆☆☆】

村上春樹著。2010年刊。

初の自伝的エッセイとのこと。村上春樹は小説もエッセイもほとんどの出来が良い方ですが、たしかに自伝は書いてなかったなぁ、ということで読んでみました。

読んでみて思うことは村上氏にとって走ることということと、書くということは表裏で一体であって、あまり愚痴っぽいようなことを書かず独特の蘊蓄、暗喩やユーモアで誤魔化すことが多いハズだけど、この本では思いの外、素直で愚痴っぽい。とても人間っぽい。

ただ毎日の日課を知ってみるとそれはそれは人間っぽくない。朝5時に起きて、4~5時間小説を書き、その後、走ったり音楽を聞いたりして21時には寝るという生活を休日なしで毎日繰り返すことが村上春樹にとっては大事とのことで、これって或る意味、マシン。魔人でも良いかもしれない。

ただ走るとなるとマシンか魔人の村上春樹がオッサンになる。ここが面白い。思い通りにいかないことを愚痴る。なるほどと思う。でも、この落差加減があるから彼の小説は面白いのだなと思う。

彼はどんなに足が重くなっても故障が発生しても絶対に歩かないという信念?を持っているとのこと。彼自身、自分の墓碑銘にはこのように刻んで欲しいと書いていた。

「少なくとも最後まで歩かなかった」

彼にとっては小説家村上春樹と同時にランナー村上春樹も同程度大事なのかもしれない。

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