『１Q８４』

『１Ｑ８４』読了。【☆☆☆☆】

図書館で借りたから早く読まなきゃという意識はあったものの、そんなに早く読むツモリはなかったのですが、結果的には４日間でＢＯＯＫ１、２ともに読了しました。読ませてしまうチカラはさすが。このチカラが売れてしまう原因のひとつなのだと思います。

結果としては面白く読めました。ただベストセラーであるからとか、ノーベル文学賞候補だからとか、テレビでやってたからとか、で読んだ方には期待ハズレだったかも。

それにしても現代日本の抱える問題点を散りばめたなぁという感じ。宗教・虐待・性犯罪・自殺・不登校・不倫・認知症等々。以前の村上作品にはそのような生々しい部分がなかったような気がするけど、その部分に違いがあるような気がします。「アンダーグラウンド」「約束された場所で」などオウム系ノンフィクションの影響なのかもしれません。

ただ底流に流れる村上旋律は健在で、いつもの飄々としたスタイル・抑揚のない雰囲気・高揚感のない読後感。でも、それは悪くなくて私は好きです。

amazonの評価を読了後に読んでみたところ続編の可能性もあるとか？てっきり完結した作品かと思っていたけど、期待しないで待っていようかと思っています。