器のクチが欠いてしまっているものを金継してみました。
本来、金継は漆と金粉を使った日本古来からの器の補修です。
ですが、ホンモノの漆は扱いが難しく、また金はとても高い。
今回補修する器は、個人的に気に入った器ではあるものの、それほど高価なモノではないので、金継モドキとしました。
というわけで、今回使ったのは釣具屋で売っているカシュー塗料の金(黄銅粉)。ちなみにホンモノの金粉の値段を日本画材屋さんで聞いてみたところ、0.4gで5500円とのこと。そりゃ、そーだよね。。。やっぱり無理。
補修方法はそれほど難しくないです。
・プラモ屋で購入したエポキシパテを使って、切り欠き部を埋める。
・24h乾燥後、カッターで大まかに削って、紙やすりで整える。
均すときに器をキズ付けないこと。
・パテ部にカシュー(金)を塗る
これで完成。注意点としては、電子レンジは駄目とのこと。
器に金の取り合わせは、とても映えます。
今回は洋食器も金継してみましたが、悪くないです。
こちらは10年ほど前に四国にバイクツーリングに行ったときに砥部で直接買った砥部焼。
丈夫な民芸で、おおらかな草の文様が気に入っています。
こちらは祖母からもらったコーヒーカップ。独特な赤色が気に入っていました。金と合います。どこで作っているものかわかりませんが、益子焼かも?よくわかりません。
こちらは嫁さんの実家の蔵から出てきた江戸末期(推定)の器。古いことは間違いないけど、よく見るとB級品で作りが拙く、ヒビが入っていてよく欠ける。
でも、それが作り手の存在も醸し出し、味わいがあってお気に入り。
これからも大事に使っていきます。
ちなみに今回参考にした資料はこちら。『金繕い』として載っています。こちらにはホンモノの金を使用したやり方が書いてあります。蕎麦猪口の年代の見分け方や、骨董の楽しみが載っていて、なかなか読み応えがありました。
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