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Posted by - 2017.08.21,Mon
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Posted by watari - 2012.11.25,Sun

『いま集合的無意識を、』読了。【☆☆☆☆☆】


 

神林長平作品。
どこかで伊藤計劃氏に対するコメントが書かれている、
ということを見たので、図書館で借りてきて読んでみた。
 
一部、他で読んだことのあるものもあったが、本命の伊藤計劃氏に対するメッセージである表題作「いま集合的無意識を、」を読めただけでも充分。
エッセイのようでありながら、主人公は神林氏自身となり、また亡くなった伊藤氏の「ぼくは伊藤計劃だ」つぶやきから物語が展開されていく。自分を含めた実在を描きながらフィクションとしての作品が描かれる。リアルであり同時にフィクションでもある神林氏らしい構成。伊藤氏の遺作「ハーモニー」を受けての作品でもある。
 
神林氏の作品の主人公たちは、どちらかというと男っぽいというか、どうしようもなく追い詰められながらも自分に全てを掛けて覚悟を示すようなことが多いのですが、今回の「いま集合的無意識を、」では神林氏自身の覚悟が示されていて、読みながらにして痺れてしまった。
 
「311震災」と「ハーモニー」を受けて、このような言葉がある。
 
○圧倒的なリアルの力に対応するのは優れたフィクションしかない
 
○意識を生んでいる〈わたし〉こそがヒトにとっての最強のフィクション。
そーいうものがないと、ヒトは圧倒的なリアルに対抗できない。
 
○人間のフィクション=意識が対処、対抗している圧倒的なリアルな力とは、ヒトが高度に進化させてきた〈知能〉である。
 
○若い作家たちに向けて、現実=リアルに屈するな、フィクション=虚構の力を信じろ、きみたちがやっていることはヒトが生きていくうえでパンとワインと同じような必要不可欠なものだ。ヒトはフィクションなしでは生きていけないのだ。
 
○ネットを無自覚に使っていては危険だ。
暴走する知性は意識=フィクションで制御できるだろう。
暴走する意識=フィクションをコントロール術を人類は、おそらく、持っていない。
 
そして「もう大丈夫だ、心配ない」と伊藤氏に呼びかけ、最後に「ぼくはぼくの仕事をする」と続く。これから続く「仕事」の行く末を楽しみにしたい。

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