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Posted by watari - 2013.11.17,Sun
『凡人として生きるということ』読了。【☆☆☆】

押井守氏、作品。

アニメの演出家、ということはもちろん知っているのだけど、思い返してみて「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」を新宿の映画館でタダ券で見た記憶があるくらい。
特に押井氏に思い入れはないのだけど、題名に惹かれて読んでみた。

読んでみて思うことは、とても正直な人なんだろう、ということ。
時には、相対するこちらが息苦しいと感じるくらい。特に仕事をする場合は苦労しそうだと身構える感じ。

だけど、本文にもあるけど相応にして大人なので尖った感じはしない。ただ妙に攻撃的な部分は多分に感じる。議論好きということもあるのかもしれない。

個人的に印象に残ったのは第一章オヤジ論の中にある「世間にはびこるデマゴギー」
デマゴギーなんて言葉を使う時点で、お里が知れるというか世代がバレるような気がするけれど世の中には嘘があるということを言っている。

若さはに価値がある、とは、嘘であるということ。

だからこそ、凡人として生きるということを自覚するべきだ、と表題につながる。ちなみに若さに価値がないからこそ、アパレル業界などは、さも個性があるようなフリをして、若者に価値があるようにしてモノを売っているなどと語られている。

多少、論の進め方に無理があるような部分もあるが、きっと押井氏はずっとそのことを考えていたであろう、という感じで信じている。きっとこの不安定な論じ方が多方面で衝突する原因なんだろうな、と考えてしまう。もしかすると超絶的に賢いから、論理的な説明でなくジャンプしてしまっているため、私のような凡人には理解できないのかもしれない。

私に関して言えば、若いことを全否定するつもりはなく、価値はある、思っている。ただし経験を経ることも大事であるため、若さは万能ではない。当たり前な回答だ。

面白味のない答えだけど、極端な意見では世の中は語れないと思う。

本文の中では、押井氏は、物事を単純化しすぎているような気もする。アニメの演出家は、いかに世の中を単純化、記号化するかという作業のような気がするため、もしかするとそのことについては確信犯なのかもしれない。

世の中はあまり単純ではない、ということを皇后様が言っていたようだけど、それは間違いなく真理だと思う。

押井氏は世の中の95%は凡人なのだ、自由で平凡な人生が最も幸福で刺激だ、とあるけれど、そんな言葉で語れるほど世界はそれほど単純ではないと個人的には思う。


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