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Posted by watari - 2013.11.03,Sun
『司馬遼太郎 リーダーの条件』読了。【☆☆☆☆】


「ナントカカントカ リーダーの条件」という本は、本屋で良く見るけど、そーいう本はたいして役に立たないことはもちろん、面白くもないから読まない。

ただ、その冠に司馬遼太郎という言葉が付いていたから、とりあえず引っ掛かってみた。パラパラしてみた感じでは、ちょっと面白そうだった、ということで読んでみた。

ちなみに著者の名前には半藤一利氏、磯田道史氏、鴨下信一氏、とある。ほとんどは対談のまとめ。そのうえ、なかには坂の上の雲の登場人物である秋山真之や秋山好古、東郷平八郎の御子孫同士で対談していたりして、ちょっと変な感じもするけど、歴史に現れてこないような話でなかなか面白い。

この本の題名に司馬遼太郎氏の名前が入っていて、それに私は引っ掛かったわけだけど、亡くなったあとに書かれているため、本人は出てこない。あたりまえだけど、いわゆる騙りという奴。

つまり、司馬氏が書かれた小説をもとに半藤氏らが語っているだけなんだけど、これがなかなか面白いことが書かれているのだ。なるほどなぁ、ということも多かったので本は付箋だらけ。本物の教養人が本を語るとこーいう話になるんだなぁ。

本を読んで、その感想を話し合う、というのって憧れがあるんだけど、あまり機会がない。

たまに嫁さんと同じ本を読んだときは話し合ったりするけれど、基本的に趣味が合わない。まあ、本の趣味なんて、ちょっとでも合う方が貴重で、だいたいは合わないのが普通だし仕方ない。

ちなみに印象に残った言葉をメモっておいたので残しておく。


・司馬氏は、久坂玄瑞は才能の才の人。高杉は知識の識の人、と評していた。

・事をうまく運んで成し遂げる、というのは、いわば官僚的な才であり、識というのは物事を構築し、何が大切なのかを捉える見識。

・識人は出処進退の判断に誤りは少ない、思想に幻惑されない。

・才人は多く生まれるが識人は貴重。日本は才人だけを集めて官僚機構を作っている。識人を国家中枢に何人おけるかが国の未来を左右する鍵かもしれない。

・中岡慎太郎が高杉を評して曰く「識あり、略あり、変に臨んで惑わず、機をみて動き、気をもって人に勝つ」ただ高杉は徳がなかった。

・明治のころにあったリアリズムが昭和になって除々になくなっていく。
コメ自由化で、揉めたときもコメの輸入は「一粒たりとも認めない」という言葉があった。

・現在も戦時中も変わらず、言葉が勝手に動き出す日本の風土ということがああるんだ。勝手に踊りだす言葉に対して、我々がどおういう目で見るかが大事なんだ、と話された、


・言葉に踊されるというのは日本の悪癖。

ホントに日本人は言葉に踊らされてるなぁ、というのが私の印象。アゲ足取ったり、妙な言葉を口走って悦に行ったり。日本は言霊の国、という本があったけど、それとも通じる気がする。
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