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Posted by watari - 2013.11.10,Sun
『学び続ける力』読了。【☆☆☆☆☆】

池上彰氏の本。

どっかで勧められていて図書館で予約したんだけど、大行列で何カ月も前だったから誰にどう勧められていたのかについては忘れた。でも、池上氏の本はテレビタレント?にアリガチな意味無本ではないということもあり、のんびり待ってた。

勉強というと学生時代のことを言うような気がするけれど、社会人になっても学ぶことって大事だよ、ということを具体例を含めてあげていっています。

池上氏の父親の話が冒頭語られていますが、銀行を定年退職したのち、在職中に勉強していた英語を生かして外国人に対する観光ガイドをしていたという話は印象に残ります。さすが池上氏。印象的なことは一番最初に持ってきて掴みがイイ。

あともうひとつ印象的なことが冒頭に書かれています。

「すぐに役に立つことは、すぐ役に立たなくなる」
逆にいえば「すぐに役に立たないことは、ずっと役に立つ(かも)」とのこと。

ちなみにこれがリベラルアーツ(教養)であるというのが池上氏。

私の場合、これを読んだとき、製品開発に関わるものとして、重なる部分があるなぁ、と感じました。

つまり簡単に得られる知識はスグに陳腐化するのです。簡単に真似をされてしまう。
血を吐くような苦労して積み上げたものは、なかなか陳腐化しない。
もしくは、通常の過程では得られない独創的なアイデアで得られた知識も陳腐化しにくい。

昨今では、スグに「ググれば」ということで済まそうとする時代です。

役に立たないことをやることは、時代に逆行しているようで、実は真理なのかもしれません。もちろん、薬に立たないことが役に立つということは、実に運、不運があるというのも感じています。まぁ、それが人生であり、会社としての運命かもしれません。

他にも印象に残った言葉をいくつか。

●日本の企業社会は、その企業への忠誠を求める。会社のために人生を賭ける、というタイプが好まれる。会社が終われば、同僚や先輩と飲みに行き、上司の悪口や噂話で盛り上がって連帯感を強める。こんな会社では、自分を高めるために勉強している社員は警戒されがち。いずれ会社を飛び出るのではないか?と不安に思われる。

●著名な作家が書いた本でも、おかしいことが書いてあるかもと疑って読むことが大事だと教わった。

●ショーペンハウエルが「読書の際に、ものを考える苦労はほとんどない。読書にいそしむかぎり、実は我々の頭は他人の思想の運動場にすぎない」(※本を読むと気分転換になるのはこのためでしょうね。私も読書をして頭が良くなるとは思ったことはありませんです)

●読書はザルでの水汲みのようなもの。本を読んだあとに自分でものを考える時間がなければ駄目。食物は食べることによってではなく、消化によって我々を養う。しかし一般的に精神的食物も、普通の食物と変わりなく、摂取した量の1/50も栄養となれば、せいぜいで、残りは消え失せる。

ちなみに私知らなかったけど、池上氏も長野県人(松本市出身)なんですね。

雰囲気や空気を読んだりしないで、ある意味、律儀に物事を進めていくところに気質が出ているかもしれない。選挙番組の質問なんて、空気読んでたらあんなことできないものね。

このあたり猪瀬氏(長野市出身)にも言えるかも、と長野県人ウォッチャーとして感じました。

本は非常に面白く、ただし、活字中毒者としては、字がある程度大きいのでスグに読み終えてしまって物足りない部分はあったけど、他の作品も読んでみようと思いました。


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