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Posted by watari - 2011.10.29,Sat

『日本は世界5位の農業大国』読了。【☆☆☆☆☆】


副題は「大嘘だらけの食料自給率」。

どこかのニュースサイトで日本の食料自給率が、農水省が意識的に”作られた”ということを知りました。その記事には、この本の作家の浅川氏をインタビューされており、その自給率について印象に残っていました。

最近になってTPPの話題を見かけますが、ネットとラジオでは賛否両論という印象。
個人的にはメーカーとしては得をすることはないかもしれないけれど、消費者としては悪くないのでは?と考えています。既得権益者は大声を張り上げていますが、私は積極的には賛成も反対もしていない状況です。

ちなみにこの本の出版は2010年2月。
311以前に書かれていますので、地震や原発事故については当然書かれていませんし、TPPのことは直接的には書かれていません。ですが、自由化推奨の立場を明確にしています。

さて、ここからが読後の感想。

まず題名の解説から。

・「世界5位の農業大国」というのは、売上高ベースということ。農家は弱者ではない。なぜ世界5位であるかというと日本は経済大国であるから。消費者の大きな購買力により日本産の農産物が買われている。

・副題の「大嘘だらけの食料自給率」というのは、日本のみの指標であるカロリーベースの食料自給率のため。本書の内容によれば、日本以外は採用していない特殊な計算方法とのこと。
カロリーベースの計算によるとコンビニ弁当の食べ残しや揚げ物に使う油も分母に入ってるとか。また畜産関連では日本産でも、穀物を外国産を使用していると、それは自給していないことになるとか。ちなみに主食の米は100%。カロリーの少ない野菜の重量ベースでは80%。またこの自給率計算は、外国の輸入が完全にゼロになると100%になる。つまり農水省の目標達成?となる。

・食料安全保障の観点から、自給率アップと政府は言っているが、世界的には民間が食糧輸入を担当しており、世界的に輸入がストップすることの前提自体が的外れな論議だとのこと。輸入の完全停止による食料危機が来るとするならば、農業政策ではなく外交能力の問題。

・日本の農家は生産性向上により強くなっているとのこと。後継者不足により農業人口は少なくなっているが、効率はアップし、農業は強くなっているとのこと。農家は弱者と政府は宣伝しているが、既得権益を守るためと筆者は断じている。

・民主党の戸別所得補償は農業を衰退させる。票田確保のために、日本の農業を弱体化させてはならない。

内容は理論的でわかりやすいものの、農水省や民主党の陰謀?めいたことに要因を求めるのはちょっと無理があるような。でも、問題点は明確にわかり、面白く読めました。

ちなみにこのあとは311後に書かれた「日本の農業が必ず復活する45の理由」を読書中。読み終えたら、また感想書きます。

 

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