『昭和のロケット屋さん』読了。【☆☆☆☆☆】
「ロケットまつり」を文字起こしした本。
「ロケットまつり」とは宇宙作家クラブ(SAC)が主催し、新宿の「ロフトプラスワン」や 阿佐ヶ谷の「阿佐ヶ谷Loft A」で行われるトークイベントのこと。ちなみにこのイベントでは主催者側では浅利義遠氏(漫画家)、笹本祐一氏(SF作家)、松浦晋也氏(ノンフィクション・ライター) が出てられます。
基本的に講演会などの文字起こしは、面白くないものが多いのだけど、この本はヒジョーに面白い。
この本の主役(?)である垣見恒男さん(ペンシルロケットなど初期ロケット設計者)と林紀幸さん(ロケット班長)のお話は、三鷹でおこなわれたロケット祭りの際に聞いたことがあるのですが、コレがまた非常に面白かったのです。御二人とも年齢を感じさせない若々しい方でした。
特に垣見さんは御年80歳以上のハズですが、記憶力はとんでもなく凄いのです。そのうえ、それ以上に頭が切れが素晴らしい。本当に賢い人ってのは、あーいう人のことを言うんだな~と思ったものです。
今回のこの本の内容も、そんなこと表沙汰にして良いの?と思ってしまうような話(若田さんがスペースシャトルに持っていったペンシルロケットは盗まれて返却されたモノだったとか)や、電車の中でも思わず笑ってしまうような糸川先生の御言葉(既に事実とされていること)に対しての垣見さんの「それは嘘です」シリーズ、他にも的川先生の本には間違ったことが書かれてる?でもその理由は・・・など、門外不出な楽しく面白い話が盛りだくさんでした。糸川先生は偉大な人であっただろうけど、身近で見た方々にとっては、良くも悪くもいろいろあったんだろうなぁということがわかりますね。それにしてもこんなこと活字にして良かったんだろうか?
昭和という時代のロケット開発について、堅苦しいことを抜きにして楽しみたい人や興味がある方にはオススメできます。非常に面白い本です。この本、図書館で借りたのですがDVDも付いているようです。但し、今回は図書館の規約により見れず。見たかった。
いまのところロケットまつりには三鷹のときと川口教授のときの2回行ってますが、興味のあるネタのときはまた行きたいなぁ、と思ってます。
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